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地元 京都をはじめとする関西地方、ライブやイベントの遠征で出向いた土地で食べた美味しいもの・美味しいお酒を思い返したり、友に勧めたり、自分が次回行くときの参考にするための自分用備忘録です。 リアルタイムで呟くにはX(旧Twitter)で十分なのですが、後から見返すには自分のポストが多すぎて見つけられないので、思い切ってブログで記録することにしました。
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 頑張って、時流に乗ってみました(笑)。
 ネタ降臨から完成まで4時間とか、真生さんにしては超速ですことよ!

 なんで、いつもこう出来ないのか……orz

 ともあれ。
 すみません、ページ作る余裕はないので、ひとまずここにあげておきます。&誤字脱字のチェックはしておりません。校正もまだです、中途半端なブツをアップして申し訳ない。明日、富士急ハイランド行くんでvv 夜行バスに乗る準備がまだ終わってないのです~~;;;


 でもそれ以上に。
 良い夫婦の日は今日だけなんで~~! 来年待つの、嫌だったんです~~!!


 で。ではでは。
 少しでも楽しんで頂けたなら、幸いvv


 

拍手[16回]


「あ、ナルお帰り~」


 からころ~ん、と軽やかに鳴った来客を知らせるベルに振り向いた麻衣は、パソコンのモニタから上げた顔を綻ばせた。今日は講義が午前中までだったので、久しぶりに夫と一緒に昼食を取れるかもしれないと期待しながらオフィスに出向いたのに、そこには頼りになる、けれど笑顔の食えない同僚しか居らず。所長ならさっき出かけましたよ~、とにこやかに言われてしまい、彼のせいではもちろん無いのだけれどほんの少し、いやかなりがっかりしていたのだ。


「ご飯、食べてきた?」

「あぁ、それなんだが……麻衣」


 ナルは、例え外食してきても必ず、帰ってきたらまず麻衣の淹れた紅茶を飲む。
 婚姻してからは益々、当たり前のように求められる、「麻衣、お茶」の一言は彼女にとって幸せな気持ちに慣れる彼の習慣で、今もナルの所望する味を淹れるべく席を立った麻衣は、こいこい、と指先で呼ばれて首を傾げた。


「なぁに?」

「麻衣は、もう食べたのか?」

「うぅん、まだだよ。ナル帰ってきたなら、ちょっと買出しに行ってきても良いかなぁ?」


 ナルと一緒のご飯。で頭がいっぱいだった為に、今日はお弁当も作っていなければ、スーパーやコンビニにも寄っていない。ほてほて、と近づきながら、オフィスの備品でいくつか在庫が心もとない物があったはず、とついでの買物リストを頭の中で思い返しながら訊ねると、ナルはゆるく首を左右に振った。


「いや、その必要は無い。安原さん」

「はいはい。どうでした?」

「取れました。しばらく、お願いしても?」

「いやだなぁ、渋谷さん。勧めたのは僕ですよ」


 それから、すい、と自然な手つきでコートを羽織らされる。あれれ、とされるがままベージュのコートを着せられていると、いつの間にか直ぐ傍まで来ていた安原が、はい、と麻衣のカバンをナルに渡していた。空いている左手に指を絡め取られて、そのまま引き寄せられる。


「ぇ、あの、え……?」


 そのまま、ごゆっくりどうぞ~、と手を振る安原に見送られて、麻衣は事務所の外へと連れ出された。階段を下りれば、一階にあるカフェ横にタクシーが一台停まっている。運転席からこちらを見ていた比較的年配の男性が、ナルの姿を認めたらしく軽く会釈をした。ドアの開閉スイッチを押したようで、助手席側の後部座席のドアが静かに開く。


「な、ナル? どこか行くの?」

「あぁ、そうだが」


 その中へと誘導され、ふたりともが乗り込むと行き先も告げていないのに運転手がタクシーを走らせ始めて、麻衣は目を瞬いた。が、運転席の後で腕を組み、ゆったり、と座るナルはそんな麻衣に対して、むしろ不思議そうな表情で見返してくる。


「今日は、いいふうふの日、なんだろう?」

「は、……は?」

「違うのか?」


 なんだろう。と訊かれても、なんのことやらさっぱり解らない。いいふうふのひ、と口の中で呟く麻衣をどう思ったのかナルが、「安原さんに聞いたんだが」と前置いて。


「日本では今日、11月22日は良い夫婦の日と言って、夫婦が互いに感謝の気持ちをかたちで表して、二人の時間を大切にする日なのだと」

「ふぇ!?」


 その口から出てきた越後屋の名前に、今度は一体何を企んでいるのか、と事務所のある方角へと向かって疑いの目をやった麻衣は、続けられた言葉に一瞬反応が出来ず、間の抜けた声を上げた。ぽかん、と口を開けて見返せば、「麻衣、顔が悪い」と溜息混じりに貶される。


「わ、悪うございましたねぇ、顔の悪い嫁で! つか、ナルに張り合える美人なんて、そうそういないから!!」

「そんなことはとうに知っている」

「っ、このナルシスト!!」

「でも、好きだろう?」

「むきぃぃぃ!! 顔で好きになったわけじゃないもん!!」

「あぁ、それも知ってる。物好きだからな、麻衣は」


 瞬時に頭に血が上って言い返せば、さらり、と流された。どころか、その口元は愉しげに歪められていて、く~や~し~い~、と麻衣は内心で地団太を踏んだ。ちくしょう、顔だけで好きになったら、あんたみたいな気難しくて面倒で、俺様何様おナル様と結婚なんてできっか~~、と指差し叫べば、行儀が悪い、と言いながら指を取られ、そのまま引き寄せられる。ぽすり、と頭を胸に抱え込まれて、宥めるように髪を撫でられた。


「で?」

「で、って何よ?」

「僕の顔が悪くて物好きな奥さんは、ナルシストな夫といい夫婦の日を過ごすつもりはおありですか?」


「……ありますぅ!!」


 ちなみに、今向かっているのは葛西臨海水族園だが……どうする。


 まるで癇癪を起こした子どもをあやすかのようなそれに、むぅ、と口唇を尖らせる。滅多に無い、夫からの甘い触れ合いに、流されるな~、騙されるなあたし~、とぶつぶつ呟いていた麻衣は、嫌なら戻るが。と撤回されそうになったデートの提案に、しっかりと背中に腕を回してしがみつくことで了承を示したのだった。


E N D



 さりげなく学生結婚なふたり。
 ちなみにこの後、まずはランチ→水族館→夜景の見えるレストランでディナーというベッタベタなデートプランが繰り広げられます。ので、「取れた」のはレストランの予約です。
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