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地元 京都をはじめとする関西地方、ライブやイベントの遠征で出向いた土地で食べた美味しいもの・美味しいお酒を思い返したり、友に勧めたり、自分が次回行くときの参考にするための自分用備忘録です。 リアルタイムで呟くにはX(旧Twitter)で十分なのですが、後から見返すには自分のポストが多すぎて見つけられないので、思い切ってブログで記録することにしました。
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 もしもし、真生さん? あなた、どうして日記で小咄なんて書いているの?
 え、えぇと・・・簡易リハビリです。ちょっとずつでも書けるように、と。
 じゃあ、続けなくちゃ意味無いわよね?
 そそ、そうです、ね。
 ・・・・・・前回、いつだったかしら? ねぇ??
 ・・・・・・・・・・・・すみません。





 え~、そんな感じで第5話をお届けしたいと。
 前回が短かったので、今回ちょっと頑張ったのです。が。しかし。というか。
 この先の展開で、実は困ってたり(><)。
 ・・・・・・殺傷は、(さすがに)ダメですよね。日記小咄じゃあ。
 う~ん・・・どこまで書いても良いものなのか。・・・怪我くらいなら良い?流血くらいなら良い??(←誰に訊いてるんだよ)
 あぁでも、リョ桜二次創作書き出してから、ろくに戦闘シーンとか能力戦書いてないしなぁ・・・。まずは、カンを取り戻すところから、はじめなきゃかしら(悩)。





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Pigeon blood 5



 体が・・・動かない。
 くらくらする。
 くらくら、くらくら・・・めまいがして。頭が、ぼうっとなって。
 ただ拘束されて、見つめられてるだけなのに。


(どうでも、いい・・・)

(・・・やだ)


 何をされているってわけでもないのに、膝の力が抜けて座り込んでしまう。
 くらくら、くらくら・・・。


(どうなっても、いい・・・)

(や、だ・・・)


 見つめあったまま、力の抜けた私の体を抱きとめるようにして、彼が片膝をついた。


(このまま・・・どうなっちゃっても・・・・・・)


 腰に回されていた腕が持ち上がって、ブラウスのボタンに指がかかった。


(い、や・・・ぁ)


 上から、ひとつ、またひとつ。簡単に外されていく。


(い、や・・・やだ、やだぁ・・・・・・)


 つつ、と。
 頬をなぞられて。
 首筋に触れられて。
 肩を撫でられて。

 ふぅ。

 と、熱い息が吹きかけられた。


 ―――イ ヤ ダ ・・・ ! !


「嫌ぁっ!!」
 叫んだ瞬間、呪縛が解けたみたいに私の体が、大きく揺れた。


「っひゃぁ!?」
 あまりにも突然すぎて、かばう間もなく私は右肩から絨毯に倒れこんでいた。
「い、痛、た・・・ぁ?」
「へ、ぇ・・・」
 右手をついて上半身を起こしたところで、上から楽しそうな声が聞こえた。
「まさか、こんな小娘に破られるなんてね・・・まだまだだね、オレも」
 慌てて振り向くと、さっきまでの冷たい笑い方とは全然違う笑みを浮かべて、彼が私を見下ろしていた。
「結構やるじゃん、アンタ」
 そう言った彼の左手が目の前に伸ばされる。

「・・・あ、の・・・・・・?」

 何だろう、この手・・・?

「・・・いつまで座ってんの?」
 さっさと立てば。
 彼の顔と、差し出された手とを交互に見ていた私に、彼が呆れたように言った。

「・・・え?」

 あ、あれ? 何か、さっきまでと全然、雰囲気が違う・・・?
 瞳の色も、いつのまにか最初に見た、金茶色になってるし、それに表情も・・・なんていうか、年相応?って、言うのかな。その辺の、普通の男の子に見える。施設で一緒に、過ごしてきた子達と、同じ・・・・・・。

「ナニ惚けてんの? ホラ」
 ぼんやりと彼を見ていたら、さらにずい、と目の前に掌を押し出された。
「あ、ご、ごめんなさい。ありがとう」
「・・・『ありがとう』はヘンでしょ。オレのせいでアンタ倒れてんのに」
 その手を取って、お礼を言ったら、私をあっさり引っ張りあげながら、彼が何だか難しそうな顔になった。
「え、でも・・・」
 こうやって手を貸してくれて、立たせてくれたんだから、合ってるよね?

 そう思って、少し上の位置にある彼の顔を見上げたら、ため息を吐かれた。

「その様子だと、アンタ解ってないみたいだけど・・・オレ今、アンタのこと喰おうとしてたんだよね」
 くう・・・って、『食べる』って、事? え、どうやって・・・・・・?
 ぱちぱちと瞬きした私に、彼が呆れたような、笑いたいのを堪えてるみたいな声で言う。
「そんなヤツの手、カンタンにとっちゃいけないと思うケドね」


「あなた、は・・・『何』ですか・・・・・・?」


 くつくつ、って喉を鳴らす彼に、けれどさっきまでの恐怖が嘘みたいに、私の口からは自然と言葉が出ていて、
「フ~ン」
 それを聞いた彼の口元が、柔らかく持ち上がった。

「『ナニ』ねぇ・・・そのシツモンは、正解かな。まぁ、一応ハンブンは、アンタと同じ『ニンゲン』だよ」
「え?」
「アンタ、気に入った。竜崎桜乃」
「え、な、なんで・・・?」

 私の名前知ってるの、この人。
 わ、私言ってない。名前、言ってないよ。

「オバサンにね、自分がいなくなったら入れ代わりに、オレと契約してくれるニンゲンがここに来るからって、ずっと言われててさ。ショウジキ、全然キタイしてなかったんだけど」

 頭が軽いパニックみたいになってる私に、彼はニヤリ、って笑いながら、私の左手を取って、少しだけ持ち上げた。

「あぁ、オバサンの名前、スミレって言うんだけどね。竜崎スミレ」
「そ、それ、その名前・・・」
「アンタにとっては祖母か曾祖母ってヤツになんのかな。ニンゲンの寿命って短いし、たぶんそのへんだと思うんだけど。まぁ、そのオバサンがね、オレのハンリョくれるって言うから」
 はんりょ? ・・・はんりょって、えぇ!?
「そんトキはキョーミ無かったケド。でもまぁ、アンタなら試してみてもイイかもね」
 伴侶って、つまり・・・えぇと、この場合、奥さんだよ、ね・・・。
「ベツに、このまま消えても良かったんだケド・・・ナンにもしないで死ぬのもまぁ、シャクだし。幸いにも?まだオレ儀には間に合うトシだしね。ギリギリだけど」
 え、ちょっと。ちょっと待って、なに? 何で??


「竜崎桜乃、アンタ、オレの花嫁になる?」


 何でそうなるんですかっ!?


 わけが解らなくて、ただ彼を見上げるだけの私に見せつけるように、彼が私の左手を持ち上げて、ちゅっ、って小さく吸われた。
「っひゃぁ!? な、ななな、なん・・・なに、す・・・・・・!?」
「あ、オレの名前、リョーマ、ね。『越前リョーマ』。リョーマでイイから」
「そ、そうじゃなくって―――・・・っん!?」
 いかにも楽しそうに笑いながら名前を教えてくれたかと思うと、いつの間にか伸びてきていた手に顎を捕まれ、私の口は彼のそれで、覆うように塞がれていて。
 初めて感じる、その柔らかい感触に目を閉じることもできない私を見つめたまま、彼が触れたままの唇を動かした。

「これから、ヨロシク」

 そういった彼の声は、それはもう楽しそうって言うか、嬉しそうって言うか・・・新しいおもちゃを見つけた、子供みたいな声音で。さぁ、これからどうやって遊ぼうかって、そんなことを考えてるような、意地悪そうな表情をしていて。
 なんて言うか・・・ものすごく、嫌な予感がするんですけど、私。
「や、や・・・あの。あの、ま・・・待って・・・・・・っ」
 少しでも距離をとろうとした私を、あっさりと抱きすくめて、にっこりと満面の笑顔を向けながら、一言。


「イ・ヤ・だ・ね」


 その瞬間、私は生まれて初めて、『血の気がひく音』というものを聞きました―――・・・。
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