有川作品でむしろ、ベタ甘じゃないやつを捜すほうが難しいんじゃあ…？などと思いつつ手に取り。
　いやだって、緻密な設定としっかりした調査と背景と、その上で繰り広げられるトンデモ＆ベタ甘らぶが有川先生の魅力だと信じて疑っていないので、私。なので、今回の別冊も、
「いやいやいや……。そもそもこの２人、上司と部下だったときからべったべたに甘かったし」
　とか思っていたのですが。


　すんません、なめてましたＯＴＬ
　看板に偽り無し、スウィーツって言うよりもむしろ砂糖壺の中身を直接口に含んだかのようなベタ甘世界が待ってました。

　なにこの可愛い人たち！！！

　郁ちゃん可愛い郁ちゃん可愛い！　回を重ねるごとに可愛く成長していくぞ、郁ちゃん！
　柴崎の『二十六歳純粋培養乙女・茨城県産』って、ものすっごく巧い表現方法だと思います。まさしく！！っていう。確かに、彼女の可愛さの真髄を解っていなかったやつらが、今さら指咥えるなんて許されませんよね！！
　そして堂上教官素敵堂上教官カッコイイ惚れる！！　っていうか、惚れ直した！！！　解ってる、この人解ってるよ乙女心を。周囲にこんな男の人いたら間違いなく惚れてる。うん。

　……むしろ、どっかに落ちてないだろうか、堂上教官みたいな人……いたら、間違いなく誰かに、とっくの昔に拾われているだろうけれど。


　っていうかまさか、退院っていうか教官の転院直後だけじゃなくって、初体験の時期や状況や、郁が教官のことを「篤さん」って呼ぶようになったきっかけや堂上のプロポーズ（あれはプロポーズですよね！？　『提案』とか言ってるけど、あれはプロポーズだ！！）まで読めるとは思っていませんでした。
　＆公式の威力はすごかった……。１冊丸ごと、どこめくってもどこ読んでもキュンキュンしっぱなし！！
　救心下さい、救心！　動悸が、息切れがっっ！！


　それから、こっちが（唯一といっても過言ではない）なんの心配もなく順調に進展していってる小牧×毬江カップルも相変わらずだったのに、ほんわか、しつつ手柴がっ！　手塚×柴崎がちゃんと進展していたのがもう！
　でも図書館革命エピローグ時点でまだ恋人未満だったしなぁ……あと２年？はあの状態ってことか……手塚っ！　頑張れ手塚！！


　そしてそして、相も変わらず周囲を取り巻く名脇役な、その他図書特殊部隊員たちが一回一回素敵過ぎる……！！
　クラッカーはともかく、『退院＆カップル成立＆王子さま卒業おめでとう、堂上君！』って横断幕は……！！　前２つはまだしも、むしろ王子さま卒業したのは郁ちゃんなんじゃあ……。
　まぁ、確かに。感情直情型の郁ちゃんと違って、ムリにその辺押さえ込んで矯正した堂上のほうが、『王子さま』にはこだわってたけど本編でも。今回書かれていたモノローグも、「あ、やっぱり」って感じでしたけど。
　普段は思いっきりからかいの対象にしているのに、いざ何かあったらものすごく大人な対応をとる特殊部隊の面々は素敵過ぎます！

　あと、今回初登場の堂上家！！
　なにこの家族本気でオイシイ人たちだな（爽やかに）！！　笠原家と張るな、オイシサ具合が！！　静かじゃない静佳さんとか（妹）、ひとつどころかふたつぐらいズレてるお母様とか！！　お母様、看護師ではありませんでしたか……っ？？とか、思わず疑問符浮かべちゃったよ。
　っていうか、彼女の写真１枚だけ後生大事に携帯に登録してるって、郁ちゃんを上回る乙女っぷりです堂上教官！　やはり貴方は乙女男だと、改めて確信した次第であります、堂上教官！！


　でももちろん、ただベタベタに甘いだけじゃなくって、表現の自由に対する考え方とか、身体障害者の抱えるハンデへの対応の難しさと大切さとか。良くないこと、はっきりと『悪いこと』をしているのだと解っていても止められない、追い詰められた心理とか、社会の抱える問題の部分までもきっちりと描かれていらっしゃるところが、さすがだと思いました。



　あああ、アニメ楽しみ～～！！！！！
　関東はもう第１話が放映……っていうか、日付的に２話まで先行するんですよね～～。良いなぁぁ。
　ｗｅｂラジオはモチロン当日に聞いたけどでも！
　うぅ～。早く放映してくださいノイタミナ枠！！　（ちなみに、関西では２２日？未明からだったはず）