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地元 京都をはじめとする関西地方、ライブやイベントの遠征で出向いた土地で食べた美味しいもの・美味しいお酒を思い返したり、友に勧めたり、自分が次回行くときの参考にするための自分用備忘録です。 リアルタイムで呟くにはX(旧Twitter)で十分なのですが、後から見返すには自分のポストが多すぎて見つけられないので、思い切ってブログで記録することにしました。
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 今日は仕事帰りに職場の人たちと、先々週&先週の憂さ晴らしにカラオケに行く予定だったのですが(しかもアニソン縛り;)、急遽1人、朝になってリンパ腺が腫れてるっぽい・・・;;ということで、中止になったので、昨日の続きをせこせこと打ち込んでみました。注意内容は昨日に同じ。
 以下、オゥケ~イ、きやがれ~。な方は、どぞ。





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Pigeon blood 2





 ぎぎぃ、っていかにも重そうな音を立てて(実際、山根さんは軽く押しただけだったんだけど)玄関のドアが開く。両開きの扉がゆっくりと内側に動いて、
「・・・真っ暗ですね」
 静かに閉じていく、その前に山根さんが「えぇと」なんて言いながら壁に視線と掌とを這わせてる。スイッチ、探してるのかな?
「これ・・・かな?」
 あんまり自信がなさそうな声で山根さんが言った。ぼわぁ、と明かりが広がっていくのに従うみたいに、玄関のドアが音も無く閉まりきって。


「・・・え?」


 とたんに、ぞわり、と背中を何かが走った。


「・・・だれ?」


 何だろう? よく、分からないけれど・・・首筋がチリチリする。刺されてるみたいに―――これは、視線?


「誰か・・・いるの?」


「・・・竜崎さん?」
 ぽつん、と出てきた問いかけに答えてくれたのは、不思議そうな山根さんの呼びかけだった。
「どうかされましたか?」 
「あ・・・え?」
 いつの間にか私の足は勝手に動いていて、ドアから少し先に進んでいた。慌てて山根さんの方を振り向く。山根さんは少し離れた場所で、まだ壁に埋め込まれてるスイッチに指を乗せたままだった。
「あ、いえ・・・?」

 気の、せい・・・?

 きょろきょろと辺りを見回してみるけれど、特に変わったものなんてないし、さっきのよく分からない感覚も消えてる。
「なんでもない、です」
「そうですか?」

 山根さんは、何も感じなかったの、かな・・・?

「それじゃあ、これが玄関の鍵で、こっちの細いものが表の鉄柵の鍵です。細いほうはともかく、玄関の鍵は絶対に無くさないで下さいね。合鍵、作れませんから」
 掌の、二本の黄色の鍵を見ながら、山根さんが説明してくれた。黄色っていうか・・・なんて呼ぶんだろう、不思議な色をしてる。オレンジじゃあないんだけど、少しだけ赤色がかかってるような感じがする色。形も、すごい不思議。鉄柵の鍵は細くて、でもいっぱい細かい模様が削られていて、玄関のほうは、見たことも無い形してる。うん、これなら確かに合鍵作ったりとか、ピッキング?っていうんだっけ、そーいうのも無理そう。
「えぇと・・・予備の鍵とかも、無いんですか?」
「さぁ・・・貴女のお祖母さまからお預かりしていたのは、それだけだったようでして」
 どうぞ、って渡された鍵は見た目よりずっと軽くて、ちょっと驚いた。
「それと、こちらがこの屋敷の見取り図になります」


「・・・はい?」


 え、なに? 見取り・・・図?
「家なのに、ですか?」
 スーツの内ポケットから山根さんが取り出した、色あせた用紙に私は呆然としながら聞いた。
「えぇ、まぁ・・・広い家ですからね。部屋の位置を把握するまでは必要だと思いますよ」
 そ、そりゃあ・・・外から見たときも、大きい家だなぁって思いましたけど・・・・・・。
「まぁ、今日はもう遅いですし、ゆっくり休んで、探索は明日からになさったらどうですか?」
「はぁ・・・」
「それでは、私はこれで失礼しますが・・・何かありましたら、またいつでもご連絡下さいね」
「あ、はい・・・あ、ありがとうございました。いろいろと」
「いいえ、これが私どもの仕事ですから。どうぞお気遣いなく」
 見取り図を受け取って、慌てて頭を下げると、山根さんは柔らかく笑って、
「それでは、竜崎さん―――・・・」
「・・・はい?」
 最後に、小さく何かを言われた・・・ような、気がしたんだけど・・・・・・?
 ぎぃぃ、と玄関が開く音に遮られて、私の耳には何て言われたのかは判らなかった。


「・・・まぁ、いいか。うん」
 とりあえず・・・山根さんはああ仰ってたけど、ちょっとそのへん探検しようかな。休むにしてもまずは台所とか洗面所とか、最低限そのへんの場所くらいは知っておきたいよね。時間なら、これからいっぱいあるわけだし。
「えぇと・・・じゃあ」
 ぐるっと周りを見回して、山根さんにもらった見取り図を確認。まず、今居るのはもちろん玄関なわけだから・・・玄関って言うより、これってロビーみたいだなぁ。改めて見ると、ほんっとうに。
「広い・・・」
 20、ううん、30畳くらいある。見取り図を見たらやっぱり、この上の二階部分はサロンになってるみたいで、広く一部屋取られてた。二階に行くにはここから壁に沿って、ぐるりと部屋を囲むみたいにある階段と・・・それから、お屋敷の両端にも、それぞれ階段があるみたい。
 あ、このお屋敷ってアルファベットのCみたいな形してるんだぁ。
 うんうん、二階から中庭に出れるのね。明日、行ってみよう。
 見取り図によると、入り口から向かって右手側が台所とか水場関係みたいだから、まずはそっちから回ろうかな。そのまま階段上って二階に行って、それからまた、今度は反対側の階段下りてきたら、ぐるっと、ちょうど1周してココに戻ってくるよね。うん、そうしよう。

 よしっ!

 気合を入れて、私は意気揚々と右手の廊下に向かって歩き出した。





 ・・・とりあえず、王子が出るところまでは、書きたいと・・・(汗)
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