入力するものが増えるととたんに痛みを訴える己の右手首&腕が恨めしい・・・痛い痛い!!(泣き)
あ~・・・また、接骨院行かなきゃかなぁ。腱鞘炎になってからだと遅いし。あれってクセになるらしいし。
しばらく家でPCに触る時間、減らさないとダメかもです。あ~ぅ~。
一応、書けたところまで小咄の続きをば・・・・・・
[0回]
Pigeon blood 3 ―――のは、良かったんだけど・・・・・・。
「ココ、どこぉ~~!?」
ま、迷子になっちゃった・・・?
うそぉ。いくら広いお屋敷だからって、ココ、お家なのにぃ!
「ちょっと、待ってぇ」
慌てて見取り図を広げてみる。
えぇと、台所とか、お風呂とかを見て回って、こっちの階段から二階に上がってきたんだよね、私・・・そうすると、今は二階の・・・・・・客間、とか、ぐらいにいる・・・んだよ、ねぇ?
ふぇぇぇん。おんなじようなドアばっかりで判らないよぅ。
じ、自分が、方向音痴なのは、知ってたけど・・・でもこんな、いくら二階は円みたいになってるからって、これから暮らす家で迷子になるなんて・・・・・・。
「ど、どうしよう・・・」
笑えないよぅ、私。
「う・・・ぐす」
な、泣いてる場合じゃないんだけど・・・でも。
「どうしようぅ」
うぅ・・・どうしようしか出てこないよぅ。
でも、とりあえずこの、サロンに出れば、なんとかなるんだよ、ね。そしたら階段があるから、玄関に戻れるし・・・・・・。
でも、ちょっと、疲れたなぁ。今日はもう止めにして、明日また続きしようかなぁ。バックも、だんだん重くなってきたし。
「・・・うわぁ!」
適当なドアを開いて、部屋の中を見た瞬間、ため息がでちゃった。
「すごい・・・」
天井から下がってるシャンデリアは仄かな灯りで照らされて、キレイなんだけど、全然派手じゃなくって。ベランダに出れる扉は前面ガラス戸になってて、レースのカーテンがひいてある。
じゅうたんもふわふわしてて、とても、長い間人が住んでなかったお家だなんて、信じられない。
それに、なんて言っても、ものすっごく大きなベッド。クイーンサイズっていうのかな、この大きさ。おまけに。
「・・・お姫様のお部屋みたい」
天蓋付き、なんてはじめて見た。
「べ、別の部屋にしよう、うん」
こ、こんなすごい部屋じゃあ、落ち着いて寝れないよ。
イマサラだけど・・・ホントに、こんなすごいお屋敷が、私のものでいいのかなぁ。
(って、え・・・?)
ドアが・・・開かない?
「ちょ、ちょっと・・・!?」
部屋を変えよう、そう思って両開きのドアの取っ手を引いてみたけれど・・・全然、ビクともしなかった。
「な、なんで!?」
押しても引いても、ただガチャガチャいうだけで・・・鍵なんて、かけてないのに私。
あ。そうか、鍵だ。
もしかしたら、扉が閉まると同時に鍵がかかるようになってるのかもしれない。
うん、そうだよ。だって、玄関の鍵だって、山根さんが出て行かれたあとで確認したら、自然としまってたもの。
んと、だいたいこういうのって、取っ手のすぐ下とかにあるんだよね・・・・・・。
・・・あ。あった。
左側の取っ手下に小さなレバーを見つけて、手を伸ばして・・・・・・。
レバーに触れた瞬間、背中といわず全身を、言いようの無い悪寒が走った。
「・・・誰!?」
な、に・・・?
さっき、このお屋敷に入ってきたときに、感じたのと・・・同じ?
ううん、さっきのより、ずっと強い。
―――視線。
でも、どうして・・・このお部屋に入ってきたときには、何にも感じなかった。誰も、いなかったのに。
「誰か・・・ううん」
怖い。
でも。このまま、『誰か』に背中を向けたままでいるのは、もっと怖い。
勝手に震えだした体を、少しでも抑えたくて、両手を抱きしめるみたいに回して、私はゆっくりと部屋の中央を振り返った。
人影は・・・ない。
見えない。でも、いる。絶対に、ここに。
「誰が、いるの・・・?」
「へぇ・・・?」
確信を込めた問いかけに返ってきたのは、揶揄うような、呟き。
ガタタ、と、ベランダに面したガラス戸が鳴って、部屋の中央にあるシャンデリアの下を、何か、黒い影が横切ったような気がした。
(黒い・・・とり?)
でも、瞬きしている一瞬の間にそれは消えて、その場所には、真っ黒な格好をした・・・。
(男の、コ・・・?)
ガラス戸から、さぁ、って月の光が差し込んで、瞬間、部屋中が薄オレンジの電灯なんて問題じゃないくらいの皓い明かりに満たされる。
「意外。アンタ鈍そうなのに」
目が痛くなりそうなほどなのに、少しも眩しくない光に照らされて、彼が、見せ付けるみたいに口端を持ち上げた。
あぁ、中途半端なところまでしか・・・・・・;;
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